俺は小さい頃から

 

 

人間ってなんで生まれてきたのか？

人間の生きてる意味って何だろう？

 

 

とか考えているちょっとマセた子供だった。

でもそれを表に出すことはなかった。だって

変に思われるとか、子供らしくないとか思われるに決まっていると考えていたからだ。

理由もマセていた。かわいくない。

 

大きくなるにつれて部活、人間関係、勉強、

仕事、お金、恋人…など良くも悪くも世界が広がり、そんな思いも小さく萎んで片隅に追いやられていった。

 

だが、心の奥底、深い深い場所に冒頭に書いた思いがあった。

あったが、フタをしてその思いが飛び出さないようにしていたのかもしれない。

 

日本に生まれたら

小学校、中学校と義務教育を終え

高校へ、大学に入って就職…

 

それがほとんどの人が進む道である、と思っていた。

子供の頃に自分もそうなるんだろう、その道を歩むのだろう、と考えていた。

 

 

そして現在その通りになった。

地元に戻り就職をした俺は

ふと、仕事中に

俺はこの仕事をあと40年以上続けるのか…

と思った瞬間、

 

 

人間ってなんで生まれてきたのか？

人間の生きてる意味って何だろう？

 

 

小さく萎んだ思いが飛び出してきたのだ。

 

それからと言うもの、暇さえあればこの疑問の答えを考えていた。

 

 

 

それと同時期、大きな大きな失恋をした。

失恋の内容は割愛するが、

 

 

失恋でご飯が食べられない。

何も手につかない。

 

 

なんて少女漫画だけだろ(笑)

 

と、思っていたけど

まさか自分がそうなるとは思わなかった。

何をしてても涙が出てきたりね…

いやいや、ゴメン少女漫画。

参りました。

 

 

 

話は戻るが

失恋を経験した俺はそれはそれは自暴自棄になった。

 

自分なんて価値がない

自分が嫌いだ

自分は最悪なやつだ

 

と。

 

それと、

 

何なんだこの辛く、悲しい気持ちは？

どうしたらいいんだ！

どうすれば解消されるのだろう？

 

と、言う気持ちもあった。

 

本当にどうしていいかわからなかった。

そしてあらゆる所に救いを求めた。

どこで読んだ、或いは聞いたのかは覚えてないのだが

こんな言葉に出会った。

 

辛い時、苦し時は思いのまま文字にしてみよう

 

この現状から脱却できるのなら・・・

と、どんな事でも手あたり次第試していたので

当然やってみた。

 

 

自分なんて価値がない

自分が嫌いだ

自分は最悪なやつだ

 

と考えていたので

 

ノートに自分の悪いところを書きまくった。

 

いや、書き殴った。

 

仕事中に。(仕事しろ)

 

箇条書きで列挙されたそれを読むと更にヘコんだが、書いていると

逆の意味にしたらいい所になるんじゃないかとも考えた。

 

 

例えば

 

おしゃべり→明るい

 

とかね。

俺いいとこあるやん

 

なんて作業を繰り返しては

ほんの少しだけど気が楽になった。

 

それでも押し寄せて来る悲しさ、辛さの方が勝る。

 

スズメの涙。付け焼き刃。

 

そんなこんなで絶望感を背負ったまま毎日を過ごしていた。

 

 

 

そんなある日、

性懲りも無くめそめそしながら仕事していたのだが、

光が差したのだ。

何を言っているかわからないと思う。

室内にいたのだけど、

凄く眩しい感じがしたと思ったら

神様の後ろで後光がさすような光が自分を照らしたのだ。(そう言う気がした)

 

 

光に照らされた瞬間、

 

 

あ、これで良かったんだ。

失恋して良かった。

自分に起こることに意味のないことなんてないんだ。

あの子(失恋した相手)も幸せになって欲しい。

 

 

と言う思いが体中広がり、自分を満たした。

 

悲しいはずなのになんたる幸福感。

 

あの体験は忘れない。

 

 

それからだった。

 

変わらなきゃ。このままではいけない。

 

 

自分の嫌いな所を書いたノートが役に立った。

反対の意味にすると良い所はそのまま自分の長所として捉えた。

 

反対に出来ない項目もあった。

そこは直そう。

そんなことを続けていた

そんなあくる日、

 

 

人間ってなんで生まれてきたのか？

人間の生きてる意味って何だろう？

 

 

失恋によって忘れていたこれらの疑問が出てきた。

 

自分の嫌いな所ノートも相まってか

 

 

【人間】

 

 

ではなく

 

 

自分ってなんで生まれてきたのか？

自分の生きてる意味って何だろう？

 

 

と思うようになった。

 

それからその答えを探し求めるようになった。

本、ネットや人に聞いたりもした。

だが、納得できる答えは見つからなかった。

 

それから数年、その答えが見つかった。

 

見つかった、と言うか自分なりに腑に落ちる答えが見つかった、というべきか。

 

その答え合わせをする為に今の仕事を辞めたのだ。

 

 

人間ってなんで生まれてきたのか？

人間の生きてる意味って何だろう？

自分ってなんで生まれてきたのか？

自分の生きてる意味って何だろう？

 

 

その答えは何かって？

 

 

これは教えられない。

 

自分で探して自分で気付くものだと思うから。

答え合わせといったが、この答えが本当に分かるのは死ぬ時だと思う。

 

 

太陽が登る。

人生をかけた答え合わせが今日も始まる。

 

さて、行きますか！

 

 

 

 

 

本日の言葉

人間の目的は生まれた本人が、

本人自身のために

つくったものでなければならない。

夏目漱石